NOは、心臓と血管の健康に欠かせない物質です。主に、血管の内皮(血管の内壁を覆う組織)でつくられています。
心臓と血管は、血液を介して酸素・水分・栄養分を全身に送り届けと同時に老廃物を排出していますが、イグナロ博士によれば、血管は体の全細胞をコントロールしている重要な器官。血管の柔軟性を保つことこそ、健康と若々しさを保つ秘訣といえます。
血管内に脂肪(プラーク)が堆積してアテローム性動脈硬化をひきおこす
NOは、このNOの働きによって、心臓や血管に関わる様々な疾患の予防や改善が期待されます。
おなか周りの脂肪量に注目が集まるメタボリックシンドロームですが、実はその判断基準は腹部の脂肪以外にも、
また、NOによって血流と血圧が整えられリラックスすることで、冷え性や肩こり、慢性的な疲労の改善がみられます。
さらにNOは、神経細胞や白血球でも大量に生産され、血管以外にもからだのあらゆる器官の生理機能を正常に保つ働きをしています。NOはL-アルギニンとL-シトルリンと呼ばれるアミノ酸によって産生されていますが、NOには抗酸化作用があるため、体内に活性酸素が多いとその無害化のために消費され、本来の能力が発揮されなくなってしまいます。
特に30歳を過ぎるとNOの産生能力が低下するので、食事や運動、サプリメントでNOの産生を助ける必要があります。 NOの産生を助けるサプリメントは、L-アルギニン、L-シトルリン、抗酸化成分、葉酸など、必要成分が一つになっているものが効率的です。 食事はアミノ酸が含まれる赤肉、魚や大豆などの良質のタンパク質を多く取ることを心がけましょう。 肉の飽和脂肪酸はNOをつくる血管内皮細胞を傷つけるので取り過ぎに注意。活性酸素の除去を助けるビタミン類などのサプリメントを併用することも大切です。 有酸素運動を20分以上続けると血中のNOが増えてくるので、1回20分以上の運動を週3、4回目安に行うとより効果的。 何もしない状態と比べると、なんと10倍も高いNOレベルになります。1985年カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部薬理学教授。イグナロ博士は長年にわたって心臓血管分野の研究に貢献し、多くの論文を発表してきました。NOの血管の平滑筋を弛緩させる働きなど、生体内におけるNOのさまざまな機能を解明したことが評され、 1998年にノーベル医学・生理学賞を授与されました。
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